学生時代にやれることは全部やる!

GP2024覇者は、京都大学のTKBASE!
ありがとうございます!そうですね、僕は東京出身なのですがもともとビジネスには興味があったんです。小学校や中学校の頃に起業家と呼ばれる方々の話を聞く機会があって、そうか、会社に就職するだけが人生じゃないんだな、と会社員以外の選択肢が候補としてはありました。でも、それ以外は普通の男の子だったと思います。中高一貫校で、部活でバトミントンに熱中しているどこにでもいる男子生徒でした。
ー大学からは京都大学に進学されてますね。東京出身なのにどうして京都に進学されたんですか?
実は特に大きな理由はなくて、親元から離れてみたかった、というただそれだけです(笑)。僕の世代は大学生活の前半はコロナ禍だったのですが、興味があることはとりあえずやってみました。サークルは四つとバイトを三つ掛け持ちしてましたし、地味に茶道の資格も持っています。とにかく、大学生として楽しめることは全部やろう、と。
ーすごいアクティブですね・・・!大学1年生の時にビジコンも参加されたんですよね?
はい、京都のお寺で座禅を組んだり精進料理を食べながら実施する一泊二日型のものに参加しました。でも結果は全然ダメで。そのビジコンは中間発表があったんですがそこで指摘されたことが納得いかなくて、最終プレゼンでは真逆のアウトプットをだしたんです。自分で考えたアイデアだったので自分の中では絶対最高!と思って臨んだんですけど全く評価されなくて。審査体制に疑いを持つくらい、めちゃくちゃ悔しかったです。
起業に至るまでのプロセス

GPには一緒に事業をする仲間と参戦。
いえいえ、まだ学生時代を満喫してました(笑)。ビジコンに出たり長期インターンをやっていると学生起業家とのつながりもできてくるんですが、そういう人たちを見ていると僕自身はまだしばらくはいいかな、と。学生時代にやれることを全部やってから起業しようと思って、大学を休学して世界旅行とかしてましたね。親の庇護があるうちにやれることはやろう、と。
ーそこからどうやって起業まで至ったんですか?
世界旅行から帰国してきたときに、学生時代にやれそうなことはやったかなと思って、そろそろ将来に向けて動こう、とビジネスアイデアを考え始めたんです。それで2024年の春に方向性を固めて目処が立ったので起業した、という流れですね。実は今回のCAREER ROOKIESの決勝でプレゼンした内容は、まさに当社が手掛けている事業そのものなんです。
ーなぜあのようなビジネスプランに至ったかを教えてください。PMIって、学生さんがなかなか出会わない概念だと思うのですが。
【注】PMI:Post Merger Integration。企業のM&A(合併・買収)後の統合プロセスのこと。企業を買収や合併してもその後PMIがうまくいかないことが企業経営課題になる。
中小企業庁のWebを見た時に、PMIという言葉を知ったんです。それでガイドラインやフォーマットを見た時に、AIを使えばうまく対応できるんじゃないかと考えました。それまでは人の手でやっていたことをAIで代替えできるんじゃないかと。それでプロトタイプのサービスを作っていろいろな人にアポイントを取ってヒアリングをしていきました。PMIに関心を持つ学生なんてあんまりいなかったこともあって、M&A関連の企業が興味を持ってくれて売上が立ちそうになったので2024年の夏に法人化した、という流れですね。
準決勝はウガンダから参戦!?

関西予選は一人で全ラウンド戦い、予選通過!
東証でプレゼンする、ということに惹かれたからですね。正直、既に起業している人はビジコンは出ないと思うんです。自分たちの事業を形にするのに必死なのでコンテストに出てる場合じゃない、と。ただ僕の場合は起業したてだったこともあってギリギリ出ることができました。
ー京都で対面で開催された予選大会は一人でしたよね?
そうでしたね(笑)。他のチームメンバーは都合があわなかったんです。ルール上は予選と準決勝はメンバー参加は必須じゃなかったので僕だけで出場したんですが、周りの人たちはみんな友達と来ててキラキラして、1回生の子たちとか肌艶もよくて、場違い感を感じていました(笑)。
ー続くオンラインで開催された準決勝も見事通過。
通過したはしたんですが、大トラブルがあったんです。僕、その時ウガンダにいたんですが通信環境が最悪で、早押し問題とか全然だめで最下位だったんですよ。それでチーム戦のビジネスプレゼンで挽回しようと思ったら通信が完全に落ちて。。ただ、相方が一人でプレゼンしてくれて、僕が通信復活した時にはプレゼン終わって結果発表だったんですが、通過してました(笑)。相方に感謝ですね。
ー決勝戦はいかがでしたか?
東京証券取引所という場所でプレゼンテーションするのはやっぱり最高でしたね。あそこに行くためにここまで頑張ってきたので感無量でした。ただ、学生生活最後の戦いだし、負けるわけにはいかない。「弊社の事業紹介します」とか言っておきながら負けたら嫌だなと思っていたら、やっぱり決勝はレベル高かったです。特にIgnis Sapientiaは脅威でした。僕らはプレゼンテーションの順番は最後だったので他のチームのプレゼンのレベルの高さに負けまい、と必死でした。結果、優勝できてよかったです。
学生にとってビジネスコンテストとは

決勝の集合写真。この日も新しい出会いがあったという。
そうですね、将来的に起業や新規事業開発に興味がある人は絶好の練習機会だと思います。そしてそういうことに興味がなくても、社会人として社会に出ていく学生にとっていろいろなことを知る機会になるんじゃないかなと。普段の学生生活での体験や人間関係とは質、種類が全く異なるものを得る機会になります。今回の僕らもそうですが、ビジコンを通して知り合った人たちとはまた今後も何かでつながるかもしれませんし、そういうご縁が得られることが学生にとってかけがいのない価値になると思いますよ。
ーありがとうございます。それでは今後の目標を教えてください。
有言実行、ですね。僕は決勝の舞台でも宣言しましたが、3年以内に上場したいと考えています。でも上場して終わりじゃない。上場した後の企業価値が上がらない企業も多い中、「お前らそんなことしてていいんか」と他の会社に圧をかけていきたいです。
ーありがとうございました!今後のご活躍、期待しています!