【学生チームインタビュー】WILL(中央大学・一橋大学・明治大学)

2024年に初開催となった、大学生ビジネスコンテストCAREER ROOKIES GP。東京証券取引所で開催された決勝大会に駒を進めたチームWILL。実はこの4人はCAREER ROOKIESのナンバーシリーズ(1日完結型)が縁で結成されたチーム。ビジコンを通して絆を深めた4人のドラマを追った。(取材・執筆:羽田啓一郎)

バラバラな大学の4人がビジコンでチームを結成するまで

東証の鐘の前で!(真ん中は主催者の羽田です)

ーWILLはナンバーシリーズきっかけで結成ということで主催者としては嬉しいんですが、そもそも皆さんはなぜCAREER ROOKIESに出ようと思ったんですか?

半田:僕は所属するゼミがマーケティング系のゼミでビジコンに結構出ていて、ビジコン自体が面白かったんです。考えるのが好きで自分のアイデアが評価される。人前でプレゼンすること自体が貴重な経験で、普通の学生生活では得られない経験ができる。だからCAREER ROOKIES1に出てみた、という感じです。

伊藤:僕は一回ROOKIES1に参加した半田くんから誘われてROOKIESの3に出てみたんです。半田くんとは大学は違うんですがミュージカルサークルで一緒に活動していた友達で。ビジコンって胡散臭いイメージがあったんですけど、半田くんがおすすめしてたので就活の練習がてらやってみるか、と。

中田:僕は大学生生活になんとなく物足りなさを感じていました。大学入ってから何のチャレンジもせずにただ単に大学の授業受けてるだけだなあと。そんな時にCAREER ROOKIES 1のInstagram広告を見て、とりあえず参加してみようかなと。それまでビジコンというもの自体を知らなかったんですが。で、授業で隣に座ってた縄田くんを誘ったんです。

縄田:僕はビジコンの存在すら知りませんでした。でも数学や物理をずっとやってて頭使うのは好きだからとりあえず出てみるか、と。

ーなるほど、半田くんと伊藤くん、中田くんと縄田くん、という組み合わせだったんですね。それでこの4人になったのは?

半田:僕と中田くんがROOKIES 5の時に知り合ったんです。二人とも1に出ていてまた会ったな、と。それでGPは自分たちでチームを組めるから一緒に出よう、と。僕は完全に賞金狙いです(笑)。

伊藤:僕も賞金狙いです!

縄田:僕も半分は賞金狙いですが、あとの半分は経験ですね。学生生活の中で何も残していなかったので、結果残せたらすごいなと。

中田:僕はナンバーシリーズに何回か出たんですが、一回も勝ったことがなかったからチャレンジしてみました。

それぞれの強みを生かしながらのチーム活動

チーム作業の様子。時に楽しく、時に真面目に。

ーではGPの流れを振り返ってみたいんですが、まずは関東予選から。ここは一位通過でしたが自信はありました?

半田:いやいや、そんなに自信満々なチームではなく、ギリギリで生きているタイプです(笑)。ROOKIES1の時に優勝した海野さんがいるIgnis Sapientiaがいたからこれはやばいなあと思いました。

伊藤:ですね、自信がそんなにあったわけではないです。敵の素性がわからない中で戦わなくてはならないのでそこの緊張感はありましたね。

ーでもちゃんと一位通過でしたもんね。Ignis Sapientiaも予選通過してましたし、そこはさすがです。では準決勝大会はいかがでしたか?準決勝も一位通過でした。

半田:正直負けたと思っていました。先方戦から副将戦の早押しクイズが全然とれなかったので、準決勝通過は3チームとなっていて、最初の3位2位が発表されて僕らのチームじゃなかったので「あー終わった」と思っていたらまさかの1位。最後のチーム戦のビジネスプレゼンが高評価いただけたので逆転することができました。

縄田:準決勝でテーマを出題くださったRelicのことは調べ尽くしました。プレスリリースを見まくってこれまでのRelicの過去をおさえたうえで、Relicは未来で何がしたいんだろう、と探っていきました。

ー役割分担ってあったんですか?

半田:僕は全体の戦略やアイデアを出していく役割ですね。

伊藤:僕は主に数字や会計部分を担当していました。

縄田:僕はリサーチやアイデア、数字部分を横断する感じです。

中田:僕はスライドを最終的に仕上げるのが主担当です。プレゼンスライドのドラフトは各自がそれぞれ作るんですが、それを最後にまとめていくことに全集中しました。僕、ROOKIESに出てからスライド制作スキルの重要性に気づいてスライド制作のコミュニティに入って修行もしていたんです。

ーそれぞれがちゃんと専門性発揮していたんですね。そういう役割分担って話し合って決めたんですか?

半田:いや、ある程度それぞれの強みは自覚していたので自然と役割分担ができた感じですね。でも、準決勝も決勝も、同じような役割分担で進めました。

決勝直前は2徹!大変だからこそ、成長と達成感がある

徹夜が続き、仮眠をとる様子。青春だ!

ーではその流れで決勝のことをお聞きします。途中、僕もメンタリング入りましたがその時はまだ全然アイデアが迷走してる印象でした。

伊藤:そうですね、僕は一人暮らしなので、我が家が溜まり場になってずっと議論してたのですが、最初の1ヶ月半はずっとアイデア出ししてましたね。うちで行き詰まったら場所を変えてすかいらーく。すかいらーくにいくら払ったんだろう(笑)。

縄田:僕らのチームはずっと揉めていましたが、でもそれは全員友達だからこそだと思ってます。変に遠慮することなく深いところまで話すことができました。意見のぶつかり合いは悪いぶつかり合いじゃないです。ビジコン会議のために集まったのに遊んだりだべってるだけの時も多かったですが。

中田:楽しまないとやってられないですからね!あまりにだらだらしてた時はリーダーの半田くんが全員のスマホを没収して作業させられたりしましたが、全体的にわちゃわちゃしながら楽しくやってましたよ。

半田:決勝大会はビジネスプラン自体が自由だったのでそれぞれアイデアを持ち寄ってチーム内でコンペ形式で最終的なアイデアを決めていきました。それで紆余曲折ありましたが決勝2週間前くらいに大枠の方向性が決まってそこから一気に詰めていったんですが、途中でアイデアの欠陥に気づいてしまって・・・。

伊藤:その欠陥をカバーするアイデアに行き着くまでが苦しかったですが、決勝三日前に最後のアイデアに辿り着いて、そこから寝ずに頑張りました。みんなでハイになりながら。

半田:水曜から金曜まで、その三日間はほぼずっと稼働してましたね。あそこまで寝ずに取り組むことは今後もなかなかないと思うので、あれをやりきったという自信はつきました。

中田:2徹なんてこれまでもほとんどしたことなかったですね。僕は日中は授業があったので、大学の隙間時間を見つけてスライド制作を進めていきました。

縄田:最終日は一回みんな自分の家に帰って決勝当日は1時間前にスタバに集合して最後のミーティングをして臨みました。しんどかったですけど、楽しかったです。

ー青春ですね・・・!そしていよいよ決勝大会。それぞれいかがでしたか。

中田:これをやったら終わりだと思って全集中です。緊張はしていましたが、気合で乗り切りました。

伊藤:僕はプレゼン時間10分間って短いなと思いました。あっという間でしたね。でも、直前三日間の努力は誰にも負けないと信じて臨みました。

縄田:めちゃくちゃ緊張しました・・・。失敗したらダメ、というプレッシャーがすごかったです。僕はプレッシャーに弱いので(苦笑)。あとは質疑応答で審査員から突っ込んで欲しかった質問が来なくて焦ったりもしました。

半田:でも審査員から頂いた質問はだいたいは想定範囲内で事前にいろいろ準備した甲斐がありました。でも正直、Ignis Sapientiaには負けたと普通に思いましたね。他のチームもさすが決勝大会、というほどみんなレベル高かったです。

ーありがとうございます。では最後に、ナンバーシリーズもGPも両方体験したうえで、皆さんにとってCAREER ROOKIESはどんな時間でしたか?

半田:ビジネスコンテストはどこまで詰めればいいかわからないところが大変なところであり、醍醐味だと思います。ROOKIESのナンバーシリーズは時間の制限がありますが、GPは自分たちがやれるところまでやれる。これだけ長い時間を同じ仲間と走っていけるのは本当に掛け替えのない機会でした。今回、たくさんの経験をしましたが、いろいろなことをもっとやれるようになりたい。

縄田:僕は生粋の理系で数学、プログラミングしかやってきませんでした。プレゼンをすること、漠然としたまま進めるという経験は理系ではなかなかありません。アイデアを出すということが苦手なんだなと自分で気づきました。僕は理系脳で物事を関連性の中で考えるので、自分の知らないところを調べて考えることが苦手だと発見しました。自分の弱みがわかったのは収穫ですね。

伊藤:ひたすら上に行き続けなければいけないという戦い自体がいい経験でした。正解がなく、詰めればつめるほど自分たちにとっての正解に近づく。限界決めつけず前に進まなければいけないのは大変でしたが、大きな成長を手にすることができました。あと僕も縄田くんと同じで0から1にするのが苦手だと自分で気づけました。今後は自分の強みが活かせるところで頑張ろうと思っています。

中田:僕は先ほども言いましたが、ROOKIESを通してスライド制作に目覚めましたね。膨大な量の情報をいかに抑えた上で伝えたいことを簡潔にまとめるか。それを考え続けた3ヶ月でした。スライド制作以外は他のメンバーに本当に頼っていたので、今後は他の部分を強くしないといけないと思っています。

ー楽しんで取り組んでいただけたことがよくわかりました。ありがとうございました!

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