【学生チームインタビュー】 Ignis Sapientia(東京大学)

2024年に初開催となった、大学生ビジネスコンテストCAREER ROOKIES GP。惜しくもグランプリは逃したものの、準グランプリに輝いたIgnis Sapientia。リーダーの海野さんはCAREER ROOKIESのナンバーシリーズ(1日完結型)の初回大会で優勝し、その後GPに参加した。GPのチーム戦であるビジネスプレゼンでは圧倒的高評価を獲得した彼女たちの舞台裏を聞いてみた。 (取材・執筆:羽田啓一郎)

Ignis Sapientiaの結成まで

白熱する早押しクイズもCAREER ROOKIESならではの特徴だが…。

ーご無沙汰しています。GPの決勝で優勝したTKBASEとはわずか0.25点差でした。チーム戦のビジネスプレゼンでは圧倒的高評価を獲得しながらも早押しクイズなどの差で負けてしまったわけですが、それについてどう思われますか?ビジコンなのに早押しの結果、というのもどうなんだ、という意見も運営側では出ているのですが・・・。

海野:悔しいと言えば悔しいですが、ビジネスプレゼンだけで全てが決まるわけではない、というのがCAREER ROOKIESの趣旨でもあるので納得はしています。

橋口:そうですね、事前にわかっていたことですしそこは仕方ないですよね。

山賀:先方戦から大将戦までが50点、チーム戦が50点という配点のバランスは気になりますが、でも今年はこのルールだということが事前にわかっていたので納得はしています。

ーそう言っていただけて安心しました。まだ初回大会なのでいろいろブラッシュアップはしていきます。さて、海野さんは以前からCAREER ROOKIESに参加してくれていましたが、もともとビジコンには出ていたんですか?

海野:通っていた高校が課外活動が活発な高校で、高校生の時に授業の一環でビジネスコンテストは出たことがあったんです。でもそこで負けてしまってすごく悔しくて。それで起業家コミュニティに入ったり、自分のスキルを磨こうと思って長期インターンシップに参加していました。今回GPが開催されると聞いて、一緒にビジネスを考えるなら私が知らない領域を知っているこの二人だなと思って誘ったんです。

ーお二人はどういう関係だったんですか?

山賀:海野とはインターン先が一緒だったんですが、ビジネスコンテスト自体は僕は初めてで。大学に入って、新歓でなんとなく面白そうだなと思った企業分析サークルに入ったんです。そのサークルで企業分析をしていたのですが、海野に誘われて自分でビジネスプランを考えるのも楽しそうだな、と。

橋口:僕は海野とはクラスが一緒で、山賀とは企業分析サークルが一緒だったんです。僕は昆虫や自然が好きで、研究者と一緒に環境保全活動をしているのですが、その活動をしていくうえで事業や組織運営を学ぶことは大切だなと思って、企業分析サークルや今回のビジコンも参加してみました。

ー海野さんの最強布陣で臨んだんですね。目指すは最初から優勝でしたか?

海野:そうですね、最初から優勝を目指していました。学生生活の中で何か結果を残したかったし、自分が頑張ったことに対する達成感も欲しかった。チームのみんなも目指すものは一緒でした。

山賀:企業分析をサークルで2年間やっていましたからね。ビジネスや企業に詳しいという自負はあったので、他の人には負けたくなかったです。

橋口:優勝賞金も魅力的でしたが、勝負事には単純に負けたくないですよね。

関東予選はまさかの寝坊!

関東予選は2人で戦い、見事突破!

ーさて、では大会の流れを振り返っていきたいのですがまずは関東予選から。関東予選は海野さんと橋口くんのお二人でしたよね?ルール上はOKなので全然いいのですが。

山賀:・・・すいません、寝坊しました。

ー笑。寝坊だったんですね!

海野:焦りましたが、まあしょうがないから二人でやるかと。予選大会はテーマが当日に発表されるので、短期間で仕上げるのはいい経験になりました。作戦会議時間に橋口と一緒に会場の外に出て新宿の街を歩きながらアイデアを出し合いました。本当は全然違うアイデアを考えていたんですが、テーマ出題企業のマイナビの方と壁打ちをしてもらった時に、これは方向性が違うなと思って方向転換しました。

橋口:他のチームは自分たちがやりたいことをまとめてプレゼンしていましたが、僕たちは企業側の意図を汲んで考えたのでそれが勝因でしたね。

海野:優勝を目指していたので予選は勝たないとですよね。でも、同世代でこういうビジネスコンテストに関心を持つ他大の人たちと交流が持てていい1日でした。

ー続いて準決勝。準決勝は企業テーマは事前に課されて準備期間1ヶ月で取り組んでいただきました。株式会社Relicの新規事業を考える、というテーマでしたね。

山賀:僕らの専門分野である企業分析をしましたが、Relicは難しくてなかなか力が出せなかったなと思っています。Relicは事業領域が広すぎてどうすればいいんだろう、と。

海野:私たちがやりたいことというよりは審査項目を見て、審査項目で評価されること、をベースに考えていきました。新規事業開発をやっている社会人の方にもインタビューもしていきました。みんなでご飯食べに行ってそれぞれ調べたことを持ち寄って。ただ、みんなそれぞれの活動も忙しくてなかなか集まれず、後半結構きつくて追い込まれるように最後は仕上げました。

山賀:すごく秀でたアイデアではなかったと思いますが、各審査項目、安定してよい評価は得られるんじゃないかなとは思っていました。

海野:ここで勝たないと残れないですからね。上位3チームが決勝進出でしたが、副将戦の英語の得点が取れたので、上位3には入れるかなと思って結果を聞いていました。

東証で開催された決勝大会。そして大会を通して得たもの

決勝の舞台、東京証券取引所の掲示板には、自分の名前と大学が。

ーそして東証で開催した決勝戦。決勝大会は企業からテーマが出る予選や準決勝と違い、自分たちで0からアイデアを考える形式でした。皆さんはIP(コンテンツの知的財産)をもっと普及させていくというビジネスアイデアでした。これはどういうプロセスで行き着いたんでしょうか?

山賀:ベースの考え方は二つです。儲かっているところからマネタイズをしよう、と日本独自のアイデアを活かそう、ですね。それで拡大市場であるIPと、日本独自の商社という発想になりました。

海野:他にもみんなでいろいろなアイデアは持ち寄っていたんですが、一番スケーラビリティがあって面白いね、と山賀のアイデアになりました。実は準決勝が終わった10月にはアイデアの卵ができていたんです。私がみんなから出てくるアイデアをまとめて、山賀と橋口にはファイナンスやIPO(株式公開)までの道のりを担当してもらいました。

ー今回の決勝は自由ですが「IPOを目指す」ことが条件でした。IPOについてはあまりよくわかっていないというチームも多かったですが皆さんはどうですか?

橋口:一定レベルの知識は持っていました。さっき海野も言ってくれたとおり、僕らのチームはアイデアは早い段階で決まっていたので、そこからIPOについて調べたり考えることが時間をかけてできたのはよかったですね。

山賀:僕と橋口の所属する企業分析サークルは、上場企業について主に調べる活動をしているのですが、そこに至るまでのプロセスは正直あまり知識がなかったです。決勝のプレゼンまで2ヶ月の時間がありましたが、2ヶ月の時間の使い方が難しく、圧倒的にリーダーの海野に助けられましたね。

海野:序盤はよかったんですよ。ただ早い段階でアイデアが決まって一安心してしまい、その後2週間くらい音信不通状態が続きました。11月の下旬頃になってようやくギアを上げて、一気に詰める、みたいな感じでしたね

ーそして迎えた決勝当日。会場は東京証券取引所でしたが、いかがでしたか。

海野:私、ああいうの強いんです(笑)。ぎゃふんと言わせたいなと燃えていました。東証でプレゼンすること自体すごいし、掲示板に自分たちの名前が流れるのはかけがいのない経験でした。

山賀:東証に入るまではそんなに思い入れもなかったんですが、実際に会場に入ってみて、自分が知ってるところになんでいるんだろうと不思議な気持ちでした。それで僕はプレゼンの冒頭で思った以上に緊張しちゃったんです。直前でいろいろ変えた部分も多く、プレゼンの練習をする時間をあまりとれなかったのが反省です。でも、めちゃくちゃ楽しかったです。

橋口:僕も一人でプレゼンをする大将戦が緊張しましたね・・・。内容が飛んでしまって。もっと場数を踏まないといけません。僕の場合、今回のGPの参加の決め手は決勝が東証だったことなんです。テレビで見ていた憧れの場所でもあったし、あそこでプレゼンをするなんて考えられない。本当にいい1日でした。

ーよい体験になったのなら、主催者としても嬉しいです。では改めて大会全体を振り返ってお一人ずつ感想をお願いします。

海野:ビジコンで結果が残せたことがよかったですね。長期インターンで学んだことを活かせたなと思っています。インターンは社員が指示されたことをひたすらやる、という感じで、自分達で実践する機会はなかなかありませんでした。特に私は資料作成というあらゆるビジネススキルの基礎を高めることができたなと感じています。資金調達やIPOの意味がよくわかるようになりました。でも、PLやファイナンスはよくわからなかったので、今後はそれを学びたいと考えています。今回のGPを通して自分の力もついたし、逆に足りないこともわかった。参加してよかったです。

山賀:これまでは企業分析サークルで企業の優劣を資料だけで判断していたので、それでいいのかなとは思っていました。今回は自分がIPOまでの道のりを考える経験を通して、経営の目線を体験することができました。それは今までの自分じゃ見えてなかった視点だったので新鮮でしたね。反省点としては自分の中で思い描いているイメージを人に伝えるのが難しいな、ということ。何が伝わっていて何が伝わっていないのかを認識して言語化することが大切。僕の場合はこれが今後の課題ですね。

橋口:実際にIPOするまでに、経営者がどのように事業を組み立ててどのようにお金を稼いでいくのかを自分ごととして考える機会になったなと感じます。また、長い期間にわたってチームとして活動してチームワークを養うことができたのも今後の活動に活かせそうです。反省点としては途中のタイムマネジメントですね。みんなそれぞれ忙しかったからこそ、お互いの意思疎通をもっとやれればよかったなとは思っています。

ーありがとうございました!今後の皆さんの活躍に期待しています!

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