2024年に初開催されたCAREER ROOKIES GP2024。冠協賛として東京証券取引所様に入っていただき、決勝大会を東証Arrowsで開催することに。
2024年5月からサイトを公開し、全国の大学生の参加を募りました。ビジネスコンテストに参加したことがない学生でも参加しやすいように、一人参加OK,予選大会は事前準備不要、ビジネスプレゼンだけではなく早押し問題なども含めたラウンドスコア制、というCAREER ROOKIESの特徴を活かした大会構成としました。
結果、472名の大学生が参加をする大規模なビジネスコンテストとなりました。
プレエントリー情報(n=472名)
CAREER ROOKIESは学年不問ですが、GPの参加者の半分以上は大学1,2年生。女性よりも男性の方が参加者の割合は多いようです。
予選大会の様子
予選大会はWeb予選2日程、関東予選2日程、関西予選1日程、学内予選4日程で開催。いづれも、個人応募とチーム応募で有利不利が起きないように予選通過枠は別で設けることで公平性を担保いたしました。各予選会場では協賛企業が出題したテーマに取り組むチーム戦含めた5ラウンドの獲得スコアが高い上位チームが予選通過権利を得ました。
本戦準決勝大会の様子
各予選会場を勝ち抜いた合計30チームが準決勝大会で激突した。準決勝は3ブロックに分かれて開催され、各ブロック上位3チームが決勝大会にコマを進める。
決勝大会の様子
準決勝大会を勝ち抜いた9チームが2024年12月7日、決勝大会会場である東証Arrowsに集結し、グランプリを競いました。大会の進行はこれまでと同様、5ラウンド制。
先鋒戦から大将戦までは関西予選を通過したTKBASE(京都大学)が全ラウンドでスコアを獲得し、首位に躍り出ることに。
そして最も配点が高いチーム戦が始まりました。チーム戦のテーマは「将来的に上場を目指すためのビジネスプランと事業計画」。ビジネスプランだけではなく、ファイナンスや人員計画、市場調査やリスクマネジメントなどさまざまな要素が求められる高難易度なテーマに学生は2ヶ月間取り組みました。
ヤングスターズ(立命館大学/京都大学)
関西個人予選でマッチングされた1回生 3人組チーム。 自分たちの受験経験を元にスマホベースの縦型動画勉強アプリサービスを提案。
フォルティッシモ(立命館大学)
立命館大学予選でマッチングされた1回生 4人組チーム。 子供の発想、アイデアを企業が新規事業の種として活用できるサービスを提案。
さどがしま(日本大学)
ナンバーシリーズでビジコンを初体験した学生がメンバーを集めて結成。予選敗退も敗者復活戦で復活。 中高の部活動の民間委託を機として捉えた新しいビジネスプラットフォームを提案。
まぐろのIPO(早稲田大学/東京大学)
Web予選で唯一勝ち上がった二人組。 当日、メンバーの一人が参加できなくなり、一人で挑戦。 CtoCの中古車販売のプラットフォーム ビジネスを提案。
Ignis Sapientia(東京大学)
ナンバーシリーズでビジコンを初体験した学生がメンバーを集めて結成。関東予選を首位通過。 中小企業でもIPを活用し、日本のIP産業を活性化させるビジネスプランを提案。
シリアル (慶應義塾大学/青山学院大学/早稲田大学)
関東個人予選でマッチングされた1,2年生チーム。 インパクト投資を目的とした新たな株式市場を提案。
ビジコンWING2 (大阪大学/京都産業大学/大阪国際工科専門職大学)
関西チーム予選に参加したビジコン運営学生団体チーム。 メタバース空間での生活ができる経済圏プラットフォームを提案。
WILL (中央大学/明治大学/一橋大学)
ナンバーシリーズで知り合い、結成された4人組。
仲介会社が存在しない不動産賃貸サービスを提案した。
TKBASE (京都大学)
関西チーム予選に参加した学生起業家。
すでに事業化に向けて動き出しているPMIを促進させるサービスを上場までの事業計画とともに披露。
大会結果および総括
決勝大会最後のチーム戦は50点が配点され、起業家やVCなどの審査員を前にプレゼンテーションを行いました。そこまで5位につけていたIgnis Sapientiaがチーム戦で審査員から高評価を受け獲得スコアで猛追しましたが、チーム戦でも高評価を得たTKBASEに一歩届かず、惜しくも準グランプリという結果に。グランプリとの差はわずか0.25点でした。
そしてCAREER ROOKIES GP2024は25卒京都大学の学生起業家チーム「TKBASE」が優勝を果たしました。 彼らは大学1回生の時にビジコンで惨敗し、サークルやインターンに全力投球した末に休学、起業を果たしたチームでした。学生生活最後の挑戦として挑んだ大会で、有終の美を飾ったのです。
わずか0.25点で勝敗が決まる。しかもその点差はビジネスプレゼンではなく早押しクイズによる点数だったことには、さまざまな意見があると思います。ただ、このCAREER ROOKIESではビジネスプレゼンだけで全てが決まるわけではなく、チームを背負った個人戦があり、ゲーム性が高いビジコンにすることが特徴。ビジネス体験、勝敗がつく体験にエキサイティングな要素を持たせたいという思いでこのような仕組みにしました。その仕組み自体が皮肉な形で最後の勝敗を分けた結果となりました。
幸い、準グランプリのチームにインタビューをした際、「もともとそういうルールの元だったので納得している」と言ってくれました。初年度大会として開催し、さまざまな課題、改善点はあるものの、設立当初の目的をブラさずにこれからも運営したいと考えています。
ではその設立当初の目的とはなんだったか。それは「ビジコンの参加ハードルを下げて楽しんでほしい」「ビジコンをきっかけに普通の学生に成長してほしい」というものでした。
決勝大会に自分たちの全力を費やし、自信満々で挑んだある大学1年生チームは、決勝大会で他のチームに圧倒され、閉会後に両目いっぱいの涙をためながら「私たちはまだ何も知らなかった。悔しい」「悔しいと思えるほどの経験ができたことが最大の収穫」と呟きました。
ビジコンは、経済活動やビジネススキルを学べることはもちろん、「嬉しい」「悔しい」という感情を沸き起こさせる舞台装置です。「体験ワークショップ」では得られない成長の強烈なきっかけが生まれます。
私たちが目指すのは、ビジコンの「競技化」です。ビジコンというプラットフォームを全国の大学や学生に届けることで、すべての大学生に成長のきっかけを提供するべく、今後も活動してまいります。
ご参加いただいた学生の皆様、ご協賛くださった企業様、本当にありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。
株式会社Strobolights 羽田啓一郎